品 名: | DUAD 60 |
販売時期: | 1978年〜 |
スペック: |
テープ種別 TypeV 最大残留磁束密度 1,500ガウス 保磁力 320エルステッド 角形比 0.87 バイアス 108%(標準テープ偏差) 感度 +2.5dB(C-60 〃 ) 周波数特性 +1.0dB(8kHz 〃 ) +4.0dB(12.5kHz 〃 ) 最大出力 +4.0dB(C-60 333Hz 〃 ) +7.0dB(12.5kHz 〃 ) 感度むら 0.5dB以下 出力変動 0.5VU以下 バイアスノイズ -61.5dB 転写 55dB 消去 68dB |
価 格: | ¥650(C46) ¥800(C60) ¥1,200(C90) |
コメント: |
ソニーのフェリクロムタイプテープ「デュアド」の第2世代となるカセットである。 従来製品の磁性体は、酸化クロムと酸化鉄を二層に塗布したものであったが、本製品の商品説明には「上層に高域特性の優れた磁性体、下層に低域特性の優れた磁性体を二層塗り」となっている。 同時発売のクロムポジション用「JHF」が酸化鉄系の磁性体を使用していることから、本製品も特性の異なる酸化鉄系磁性体を二層塗りしているようである。 カセット本体には新開発の「DPメカ」(Dual Protection Mechanism)を採用。スジ付きシートと段差付きハブの組合せで、ハブのガタつきやテープの巻乱れを大幅に改善。安定したテープ走行と変調ノイズの減少で音質が向上したとしている。 パッケージは外装フィルムに製品名や商品説明等を印刷する方式に変わり、フィルムを剥がすと透明のプラケースに簡素なデザインのインデックスカードだけになるという、80年代以降には主流となるスタイルが採用された。 パッケージや本体ラベルの基本デザインは、同時期に発売された「JHF」と共通で、従来のソニー製品のパッケージが録音時間別に色分けされていたのに対し品種別の色分けとなり、本製品のカラーはゴールドとなっている。 この製品の発売後、フェリクロムタイプの規格は「TypeV」として確立するが、その後のメタルテープの普及やノーマル・クロムタイプテープの高性能化により、徐々にその存在意義は薄れ、ソニー以外のメーカーのカセットデッキではTypeVのポジションを持たない物も多くなっていった。 カセットの全盛期であった1980年代にメタルテープやHF系が次々にリニューアルされていったにもかかわらず、「DUAD」はパッケージやラベルの表記が若干マイナーチェンジされたのみで大幅なリニューアルがなされることもなく、これが最終世代となった。 |
パッケージ(C60)
パッケージ(C90)
カセット本体(C46)
カセット本体(C60)
カセット本体(C90)