「ステレオ時代」のイベントに行ってきました!
〜 記事掲載機材の試聴などで盛り上がり! 〜
今回は、いつも館長が大変お世話になっている「ステレオ時代」のイベントに参加したので、そのレポートをしようと思う。 このイベントは、2023年10月12日に発売された「ステレオ時代neo Vol.2」(サンエイムック)の発刊記念イベントとして、音楽之友社のオーディオ月刊誌「stereo」とのコラボ企画として、10月21日に東京の新宿で開催されたもの。 「ステレオ時代neo Vol.2」の特集に登場したラジカセや記事に掲載されたカセットデッキの試聴も行われるということで、大変興味をそそられたので参加させてもらったという次第である。 会場に入ると、既にラジカセやカセットデッキ、それに小型のスピーカーもずらり。 |


会場をざっと見渡したところ、参加者は50人くらいだろうか。 「関係者」+「コアなオーディオファン」のように見受けられ、各種オーディオフェア華やかなりし頃のイベントを彷彿とさせる雰囲気である。 さて、開始時間が近づき参加者の皆さんの期待も盛り上がってきたようだ。 イベントの最初はトークショーで、テーマは「お金をかけないオーディオの楽しみ方」。 パネリストは「ステレオ時代neo」主筆の牧野氏と「stereo」編集長の吉野氏のお二人で、司会は「ステレオ時代neo」の澤村編集長。 |

正に「ステレオ時代」の真骨頂と言える演題だが、「stereo」的にはできれば避けたい話題か(笑)。 「ステレオ時代」の生い立ちや「stereo」誌の裏話なども披露され、大変おもしろく、また興味深く拝聴した。 レトロオーディオ人気や円安による機材の値上がりで「お金をかけない」が段々と難しくなってきている昨今だが、逆に考えると、簡単には思い通りにできない難しさや「縛り」をいかに工夫して乗り越えるかが、趣味としてのオーディオにまた熱が入る要素になるかもしれないなー、という気もする。 続いては、12月に発売が予定されている「stereo別冊」付録のスピーカーユニットの試聴。 |

ユニットは6pのフルレンジ。「WAVECOR」というメーカーのもので、中国製だがデンマークの技術者が設計したものとのこと。100〜20kHz+の実力があるそうだ。 音源はCDやレコードで、アキュフェーズのアンプ使用という「stereo」試聴室なみのハイグレードな試聴である。 |

こんな小さいユニットでここまで出るのかっ! と感心。 ただし、付録はユニットだけでボックスは別売とのこと。 その他、会場に置いてあった小型スピーカー(以前の「stereo別冊」付録や牧野氏推薦のものなど)の試聴も行われた。 聴き較べると、それぞれの個性がよく分かっておもしろい。 |

そして、お待ちかね、いよいよカセット関連のイベントへ! まずは、「ステレオ時代neo Vol.2」に掲載された往年の名ラジカセの試聴会。 先陣を切ったのは、SONYのモノラルラジカセ「Studio 1980 シリーズ」の3台。 これぞラジカセ!的な懐かしい音だ。 |

「CF-1980」の初代(左)、2代目(中)、3代目の「MARK5」(右)
続いては、ラジカセと言うよりミニコンポのようなWラジカセSHARP「GF-909」。 13sもある巨漢だが、一応キャリングハンドルが付いていて電池駆動もでき、ラジカセであることを主張している。 これはもうさすがに、これだけの音がしないと買った人が納得しないよね。的なラジカセ離れした音。 |

SHARP「GF-909」(下)
上に乗っているのはSANYOの「WU4」。大きさが全然違う(笑)
そして、ラジカセの最後は、Victor「RC-838」。 1978年の発売で、当時話題だった「バイノーラル録音」されたソースを、ヘッドホンではなくスピーカーで聴ける「バイフォニック」システムを搭載していた機種。 ライン入力での音出しを聴かせてもらったところ、驚愕の良音だった! |

Victor「RC-838」
そして本日のイベントの最後を飾ったのはカセットデッキ。 「ステレオ時代neo Vol.2」の記事「3万円以下でカセットデッキを楽しむ」に登場したデッキのうちの2台で、Aurex「PC-G5AD」とVictor「KD-A5」。 そして、さらに比較としてNakamichi「DRAGON」の試聴も行われた。この「DRAGON」は「新・ナカミチ館」の常設機材で、T館長が依頼を受けて急遽用意したものとのことだ。 |

当然ながら「DRAGON」の音は別格。ヒスノイズが聞こえるくらいにボリュームを上げないとカセットだとは分からない音である。 2ヘッド機の方もなかなかよい。 特に「KD-A5」は良かった。さすが、メタル対応第2号機で圧倒的なハイコスパを武器にした当時のビクターの戦略機だっただけのことはある。 ・・・ということで、2時間のイベントだったが、あっという間だった。 他にも試聴が行われた機材があったが、文章が長くなってきたので省略させていただく。 久しぶりのオーディオイベント。楽しかった(笑)。 雑誌を見ていて、記事で紹介された機材が実際にどんな音を出しているのか、というのは読者の誰もが興味のあるところだと思う。 今回の企画はそれを満たしてくれただけではなく、パネリストや機材提供の方などからもいろいろと有意義なお話も聴け大変参考になった。 参加する側にとっては、いたってお気楽なのだが、開催する側としては、準備などで苦労されたのではないかと思う。 それでも、できれば今後も開催したいと澤村編集長が話していたので、これからも大勢の参加でイベントが盛り上がっていくことを期待したい。 ところで、「ステレオ時代neo vol.3」の発刊が決まったようだ。詳細はいずれ発表になると思うので、ご興味のある方は今後のステレオ時代公式ホームページにてご確認を!(2023年10月21日時点情報) |
(おわり)
(本文の記述は、全て館長の個人的な感想に基づいています。)
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