当博物館についての補足説明です。
○運営主体
カセットのユーザーである個人のサイトオーナー(館長)が細々と手持ちのカセットの画像をネット上で展示している自称「博物館」です。 |
○本サイトのコンセプト
展示品をご覧いただいて、とにかく「懐かしい!」と感じていただければうれしいです。 1970年代のカセットを初めて見る方には「新鮮!」と感じられるかも知れません。 それをきっかけにして、昔に録音したカセットをあらためて聴き直したりして、懐かしい思い出を広げていただければ、さらにうれしいですね。 |
○開設のきっかけなど
スキャナで取り込んだ画像の処理の仕方やHTMLに関する興味の延長として、1997年当時一般化しつつあった個人のホームページを立ち上げようと思い立ち、その題材として、スキャンし易くカラフルで、ちょっとした懐かしさもあり皆さんの興味を引くかも知れないということで、昔に録りためたカセットテープのインデックスカードを選んだことがそもそものきっかけです。 開設当時はデジカメなど持っておらず、画像はスキャナで読み込んでいたため、カセット本体の画像をとることが難しかったので、パッケージ(インデックスカード)の展示に特化した「懐かしのカセットテープパッケージ博物館」としていました。(2009年1月に現在の名称に変更) 当初は、HP用に割り当てられたプロバイダのディスク容量が小さかったために、あまり画像を増やすことができないという事情もあって、更新は数ヶ月に1度という状況で、1年以上更新をサボった時期もあり、まさに細々とした運営を続けていました。 その間、世の中ではデジタル録音が一般化してしまい、カセットテープが録音に使われる機会は急激に減ってしまいましたが、逆に、昔のカセットに郷愁を誘われる世代が増えてきたためか(?)来館者数が増えてきましたので、それを励みとして、近年は展示品の充実などメンテナンスに力を入れています。 (開設以来の更新履歴はこちらをご覧ください。) |
○展示品を主に1970年代の製品に限定している理由
(1) | サイトオーナーがFMエアチェック(注:FM放送から好みの曲などを録音すること)で最もカセットを使っていた時代が1970年代だったので、手持ちの製品が多い。 |
(2) | 1980年代以降は各社とも製品グレードや録音時間数が細分化され、製品のサイクルも短くなり、又新規メーカーの参入やOEMブランドの広がりもあり、1970年代までに比べると製品数が膨大で手に負えない。 |
(3) | 1980年代以降の製品はシュリンク(外装フィルム)に製品名や説明が印刷されているものが多いため、手持ちのほとんどである開封品は展示に向かない。(ちなみに、70年代の製品のシュリンクは透明なセロハンが主流で、印刷はケース内部のインデックスカードにされていますので、開封済みであっても見た目のイメージは未開封とほとんど変わりません。) |
1970年代限定であっても多数の製品がありますので、個人の力ではそれら全てを展示することはなかなかできませんが、これからも少しずつ追加していくつもりです。 なお、博物館のバックヤードにある収蔵庫では1980年代以降のカセットを保管しており、未整理ですが画像を公開しています。 |
○日本のカセットテープ概史(参考)
日本におけるカセットの歴史を年代別に分けると大体次のようになります。 |
1960年代 | 黎明期(1965年:日本での販売開始。1966年:国産のカセット発売。) | |
1970年代 | 発展期(1971年:クロムテープ発売。1973年:フェリクロムテープ発売。1978年:メタルテープ発売。) | |
1980年代 | 全盛期(ウォークマンやカーステレオ用など民生用の録音媒体では独壇場。) | |
1990年代以降 | 衰退期(MD、CD-R、メモリ、HDD等デジタル録音媒体の台頭、普及につれ衰退。) |
○「展示館」について
当博物館では展示カセットをメーカー別に大分類し「展示館」という形でまとめています。 1970年代においてカセットテープを製造していた日本のメーカーは、 SONY TDK 日立マクセル 日本コロムビア 富士フイルム の5社でしたので、これらを単独の展示館とし、さらに、日本のメーカーと互角の販売合戦を繰り広げていた、住友スリーエム(Scotch)とBASFの外資系2社についても単独の「展示館」としています。 この他の外国メーカー製品や製造メーカーから供給を受け独自ブランドで販売された製品も多々あり、これらについては「海外製品展示館」「OEM他展示館」にまとめて展示しています。 コンパクトカセット以外のテープメディアとして1970年代に使われていた「エルカセット」や「8トラックテープ」などについても「その他メディア」として展示しています。 また、主に1970年代に販売されたカセットデッキを集めた「カセットデッキ展示館」を2014年6月に当博物館のサブ展示館として開設しました。こちらは、館長があらためて使用した感想などが主になっています。 さらに、2016年11月から当博物館のバックヤードの一部公開を始めました。1980年代以降のカセットなどを保管している「収蔵庫」や当博物館学芸部を紹介しています。 |
○展示の方法(階層)について
展示の基本形は、 本館(博物館トップページ) >各展示館トップページ >各展示品トップページ >パッケージ、カセット本体の展示ページ という階層になっています。 各展示館のトップページにおいては、タイプ別等に細分類している場合もありますが、基本的には時系列で展示品を並べています。 なお、各ページでは、左のサイドバー(スマホの場合はハンバーガーボタンをタップすると左からドロワーメニューが現れるようになっています。)で各展示館のTOPページへ移動できます。 |
○各展示品TOPページのコメント等について
各展示品のトップページでは画像とともに「製品名」、「販売時期」、「コメント」を記載しています。 また、一部機種については、「スペック」、「価格」も記載しています。 「販売時期」については、販売していた当時に購入したものはその購入日を基準に表示しており、後年に入手したものについては、販売時の雑誌記事やパンフレット等の資料を参考に、できるだけ正確を期すようにしています。 同じ世代の製品でも製造時期により微妙に外見が異なるものがありますので、展示されている製品と「販売時期」の記載が若干ズレている場合があります。 「価格」については、販売されていた当時の定価(正価)又は希望小売価格を記載しています。 「コメント」については、テープの種類(タイプ)、製品の特徴、パッケージや本体のデザイン、当時の宣伝コピーなど、事実が分かりやすい事柄について感想も交えて記載しています。 なお、「音質」については、デッキの性能や相性に大きく左右され、主観的な要素も大きく、一概には言えないことから記載は控えるようにしています。 記載内容について、お気付きの点がありましたら、ご指摘いただければ幸いです。 |
○テープの種類(規格)に関する表現について
コンパクトカセットの規格としてTypeT〜Wがありますが、これは1970年代末から使われ始めたもので、当博物館の展示品が発売されていた当時には一般的ではなかったため、各展示品TOPページのコメント欄では「LH」「クロムタイプ」「メタル」など当時使われていた表現を使っています。 それらの意味については次のとおりです。 |
「LN」 | |
「Low Noise」(ローノイズ)の略で、ノーマルタイプとかノーマルポジション用などと呼ばれているテープ(=TypeT)のうち最もベーシックなグレードのカセットを指します。 1960年代末までは、各メーカーとも製品グレードというものはほとんど無く、製品の種類はC-60やC-90など録音時間の違いまたはプラスチックケースか紙箱入りかの違いだけでした。 1969年にTDKの初代「SD」が発売され、テープの性能によるグレード化が始まりますが、当初「SD」は「ローノイズタイプ」、従来製品は「スタンダードタイプ」と呼ばれていました。 その後1970年代に入り、各社から「SD」相当の上位製品が次々と発売されましたが、その際、上位製品が「Low Noise, High Output」などと表示されるのに対して、従来製品は単に「Low Noise」と表示して区別される例が多かったことから、次第に下位であるベーシックタイプのカセットのことを総称して「Low Noise」タイプと呼ぶようになっていきました。 |
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「LH」 | |
「Low Noise High Output」(ローノイズ ハイアウトプット)の略で、ノーマルタイプ(TypeT)のうち、「LN」より高いグレードとして設定された製品で、一般的には「音楽用」とされているようなカセットのことを指します。なお、「LH」よりもさらに高いグレードとして設定されたカセット(maxellの「UD-XL」やTDKの「ED」「OD」など)については、当博物館では「高性能テープ」「スーパーLH」などと呼んでいます。 | |
「クロム」「クロムタイプ」「クロムポジション」「ハイポジション(ハイポジ)」 | |
いずれもTypeUのことで、「クロム」は磁性体に二酸化クロムを使用したもの(本物のクロムテープ)、「クロムタイプ」は磁性体にコバルト添加酸化鉄などクロム以外の材料を使用しているが、イコライザやバイアス設定などクロムテープと同様に使用するもの、「クロムポジション」「ハイポジション」はクロムテープと同じバイアス、イコライザ設定で使用するテープ全般を指します。 ちなみに、なぜ「ハイポジション」というのか? クロムテープはノーマルタイプに較べてバイアス値の設定を高く(=深く、強く)する必要があるため、クロムテープ対応のデッキには特別の切替スイッチが付いており、「バイアス値を高く(ハイレベルに)設定するスイッチのポジション」という意味合いから、そのような設定をするテープのことを「ハイポジション用テープ」と呼ぶようになったと思われます。 |
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「フェリクロム」「Fe-Cr」 | |
酸化鉄と二酸化クロム(又はクロムタイプの磁性体)の2種類の磁性体を重ね塗りしたテープで、TypeVのテープのことを指します。 | |
「メタル」 | |
磁性体に酸化していない鉄(純鉄)を使用したテープで、TypeWのテープのことを指します。 |
○展示画像のサイズについて
展示画像のうち、パッケージや本体の画像については、ディスプレイの表示解像度が96dpiの場合に実物大に近い大きさになるようにしてあります。 なお、各展示品TOPページの画像や説明用の画像については実物大ではなく、拡大または縮小して適宜大きさを調整しています。 |
○投稿コーナーについて
1997年の当博物館開設以来、手持ちのカセットを順次展示していましたが、それだけでは1970年代のカセットを網羅することは到底難しいと感じていた矢先、ある方から手持ちカセットの画像をいただきました。 それをきっかけに、広くみなさんから手持ちカセットの画像を投稿していただくことで展示品の不足を補うことにしようと「投稿コーナー」を開設しました。 投稿画像については、博物館の展示品と重複しないもののみ掲載させていただいていますが、中には、投稿いただいた時点では博物館の展示がなかったものの、その後、博物館の方でも入手・展示したことで重複してしまったものがあります。投稿された方からのお申し出がない限り投稿画像の削除はしていませんので、今後も重複するものが増えていくかもしれません。 なお、最近まで募集範囲を1980年代中頃までの製品としていたため、投稿コーナーには1980年代の製品もあります。 |
○投稿から展示までの流れ
投稿いただいた画像を展示するまでの流れは、およそ次のようになります。 |
投稿者様から画像の投稿 |
↓ |
博物館から投稿者様へ御連絡。(展示する場合は、投稿者名・コメントなどについての問い合わせ。展示しない場合は、その旨の御連絡) |
↓ |
いただいた画像やコメント等をもとに展示用ページを作成。サイト内に仮展示し、投稿者様へ内容チェックを依頼 |
↓ |
必要な修正を行い、投稿者様による再チェック、最終了承後に正式展示 |
○画像を投稿いただく際のお願い
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御投稿はこちらのメールに画像ファイルを添付する形でお送りください。 併せて、発売時期、入手経緯や使用感などに関するコメントをいただけると助かります。 |
・ |
画像は横800×縦600ピクセル(約50万画素)以上の解像度(できれば100万画素以上)で、対象全体をできるだけ大きく撮影していただくようお願いします。 展示する際には、見やすいようにトリミングしたり明るさなどを調整させていただく場合があります。 |
・ | ファイル形式は問いません。ファイル名も任意で結構です。 |
・ | できればパッケージと本体の両方の画像をお願いします。 |
・ | 画像をお送りただいても展示できないもの・・・ | |
1980年代以降の製品 | ||
博物館の展示品と重複するもの(展示準備中のものも同様となります。) | ||
レアなカセットなどで発売時期の特定が困難なもの(「197×年に○○で買った」というコメントがいただける場合は別です。) | ||
ミュージックテープなど生テープ以外の製品(試聴用テープや試供品などは展示させていただく場合があります。) | ||
破損やラベルへの書き込みの程度が大きく展示に向かないもの |
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