品 名: | MEMOREX Low Noise, High Output Cassette Tape 30 |
販売時期: | 1972年頃 |
スペック: |
テープ種別 TypeT 磁性体 超微細・高密度磁性粒子 周波数特性 +2.0dB(500Hz C-60 標準テープ偏差) +4.0dB (10kHz 〃 〃 ) +5.5dB (15kHz 〃 〃 ) S/N比 +2.0dB(C-60 標準テープ偏差) 最大残留磁束密度 1,400ガウス 保磁力 290エルステッド 角形比 0.80 消去磁界 900エルステッド |
価 格: | ¥420(C30) ¥730(C60) ¥1,100(C90) ¥1,450(C120) |
コメント: |
米メモレックス社のLHタイプのカセットである。 同社はもともとコンピューターの周辺機器メーカーであるが、その技術を使い「プレミアムテープ」と呼ばれる高級オーディオテープも製造していた。 同社のテープは、1971年から販売提携によりパイオニアが日本における発売元となっており、それ故に日本国内向け製品の外装フィルムには「DISTRIBUTED BY PIONEER」の表記がある。 当時のカセットは、製品名等をパッケージ内のインデックスカードに印刷し、それが見えるように外装フィルムは透明なセロハンを使用するのが主流であったが、同社のケースの場合、中にインデックスカードを入れることが難しかったためか、外装フィルムに直接製品名等を印刷していた。さらに、カセット本体に大型ウィンドウを採用するなど、1980年代の製品で主流となったスタイルを既にこの時から採用していたという画期的で先進的な製品であった。 また、プラケースの形状も同社独自のもので、テープの出し入れの仕方が独特である。 その他にも湯舟型5面磁気シールドやツバ直径の大きいガイドローラー、超微細・高密度磁性体の採用、許容差10万分の1のコーティング処理などデータカセット製造のノウハウが取り入れられたグレードの高い仕様となっていた。 当時はノーマルタイプである本製品とクロムテープの2種類だけのラインアップで、本製品には特に「LH」などのグレードを表す表記がないが、当時の製品パンフレットでは「Low Noise, High Output Cassette Tape」となっており、価格的にもスーパーLHランクの高級テープであった。 |
パッケージ(C-60・米国内版)
パッケージ(C-120・米国内版)
カセット本体